【バドミントン】「面の角度」と「親指の位置」によるグリップの握り方・握り替えの実践

前回の記事では、グリップの体系について、

1)面の角度(イースタングリップなど)
2)親指の位置(フォアハンド、バックハンド)
3)手の中でのグリップの位置(強弱)
4)グリップの長さ(短く持つか、長く持つか)

の4つによる分類を解説させて頂き、それによってグリップの握り方は、

◯イースタングリップ
ーーフォアハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短
ーーバックハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短
◯ウエスタングリップ
ーーフォアハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短
ーーバックハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短
◯セミウエスタングリップ
ーーフォアハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短
ーーバックハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短
◯コンチネンタルグリップ
ーーフォアハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短
-ーバックハンド
ーーー強
ーーーー長
ーーーー短
ーーー弱
ーーーー長
ーーーー短

上記のように分けられると書かせて頂きました。

参考:バドミントンラケットのグリップの握り方(持ち方)理論を体系的にまとめてみた

今回は、前回の記事の最後でお伝えさせて頂いたように、前回お伝えさせて頂いた基礎理論を踏まえて、実際にどのように握り替えていくかについて解説したいと思います。

「面の角度」と「親指の位置」による握り方の実践

今回の記事では、最初の記事でお伝えさせて頂いた、「面の角度」「親指の位置」によるグリップの握り方の実践編をお伝えしたいと思います(それ以外の要素による分類はまた次回以降お伝えいたします)。

※説明の関係上、「面の角度」と「親指の位置」による握り替えの実践の解説が同じ項目の中に入ってしまいました。分かりづらくて申し訳ありません。

それでは、以下でフォアハンド、バックハンドそれぞれの握り方について見ていきましょう。

フォアハンドグリップの握り方(持ち方)

フォアハンドのイースタングリップの握り方(持ち方)

フォアハンド、バックハンド共にグリップの握り方というのは色々ありますし、正直なところ上手くプレーできているのであればどんなグリップの握り方でもいいのだと、個人的には思います。

ここでは、いまいちグリップの握り方が分からない方や、上手く打てない原因がグリップにある方向けに解説していきたいと思います。

まず、フォアハンドグリップについてですが、イースタングリップで握るのが一般的です。

イースタングリップと言うのは、ラケットを握って前に出した時に、床に対して面の向きが垂直になる握り方です。

画像で言えばこんな感じです↓


引用元:http://urx2.nu/Nmdp

よく言われるような、包丁を握る握り方、握手するような握り方というヤツですね。

また、この記事の中で解説したように、親指を伸ばさずに畳(たた)んで握ればフォアハンドのイースタングリップになります。

「床に対する面の角度」という要素でイースタングリップ、「親指の位置」という要素でフォアハンドにしたわけですね。

フォアハンドのコンチネンタルグリップの握り方(持ち方)

これは発展的な内容になるので、今現在フォアハンドのグリップの握り方が分からないという方はスルーして頂いて大丈夫なのですが、一応フォアハンドのコンチネンタルグリップについても解説させて頂ければと思います。

コンチネンタルグリップは、ほとんど面を回転させることなく、若干の面の回転(人によっては全く回転させないという方もいるかもしれません)と、親指の曲げ伸ばしだけでフォアハンドもバックハンドも打ててしまうとても便利なグリップです。

ただ、フォアハンドについては若干のパワーロスを個人的には感じるため、フォアハンドのスマッシュを打つ場合、打つまでに余裕があればイースタングリップに握り替えることでデメリットを解消できるかなと思います。

具体的な握り方ですが、右利きの方であれば、イースタングリップの位置からラケットヘッドを時計回りにおおよそ45度ほど回転させ、その状態で握ります。

画像にするとこんな感じです↓

左利きの方の場合だとこんな感じ↓

バックハンドグリップの握り方

バックハンドのコンチネンタルグリップの握り方(持ち方)

次にバックハンドグリップの握り方ですが、バックハンドで一般的な握り方はコンチネンタルグリップなのではないかと、個人的には考えています。

イースタングリップで打たれる方もいらっしゃいますが、個人的にはそれで打てる技量がないのと、それを解説できる知識もないので、コンチネンタルグリップ推しということで。

床とラケット面を平行にする、ウエスタングリップでバックハンドを打つ場合、ラケットを回転運動で打つことが出来ず、ただ押し出すだけの打ち方になりがちなので、あまりお勧めできません。

ちなみにバックハンドのウエスタングリップと言うのはこんな感じです↓

個人的なオススメなコンチネンタルグリップのバックハンドはこんな感じです↓(右利き)

左利きの場合だとこんな感じ↓

イースタングリップやコンチネンタルグリップで打てない人の改善方法!ウエスタングリップの矯正方法(直し方)も

もし、ここまででイースタングリップとコンチネンタルグリップの握り方をまだ理解できていないという場合は、少し上に戻って確認してみて下さいね。

ひとまずフォアハンド、バックハンドそれぞれでオススメの握り方を解説してきましたが、難しいのはその握り方だと打ちたい方向にシャトルを飛ばせないということだと思います。

かく言う私も同じだったのでとても気持ちがよく分かるのですが、イースタングリップで上手く打てない、コンチネンタルグリップで上手く打てないからウエスタングリップで打っている方って少なからずいらっしゃるのではないかと。

では、どうすればウエスタングリップなどを矯正し、イースタングリップ、あるいはコンチネンタルグリップで打つことが出来るかですが、これはいかに面感覚を掴むかという話に繋がってきます。

面感覚というのは、今自分が持っているラケットの面がどこを向いているかということなのですが、いくらラケット面に意識を持って行っても、ラケットは自分の体ではないので、面感覚を掴むことは難しいです。

ラケット面に意識を持っていくのではなく、ラケットを持つ手の平(個人的には親指の下の柔らかい部分)がどの方向を向いているかを意識しましょう。

例えば、イースタングリップで手の平をまっすぐ前に向けると、

ウエスタングリップのように面が床に対して平行になります。

これはどういうことかと言えば、シャトルがほぼ真っすぐの方向に飛んでいくということになります。

このように、イースタングリップでもコンチネンタルグリップでも、それがバックハンドであっても、の平(個人的には親指の下の柔らかい部分)がどの方向を向いているかでシャトルをコントロールしていくことで、上手く打てるようになるわけです。

もちろん、最初から手の平の間隔と飛んでいく方向が同じになることは難しいと思うので、試行錯誤を積み重ねながら、面感覚を掴んでいってみて下さい。

ちなみにですが、左右の方向のコントロールも手の平に意識を置くことで行うことが出来ますが、例えば高いクリアーを打ちたい、逆にドリブン気味にグリアを打ちたい、ヘアピンの距離を調整したいなど、面感覚はあらゆるショットで応用が可能なので、試しにちょっとしたコントロールを調整するのに使ってみて頂けると嬉しいです。

面感覚を使ったドロップとカットの打ち方

ここからは先ほど解説した面感覚を使って、ドロップやカットなどのショットを打つ方法について解説していこうと思います。

面感覚を使ってネットギリギリに落ちるドロップの打ち方を解説してみる

女性のプレーヤーの方の場合、ネットギリギリに落ちるドロップを使って相手をコート目一杯動かすことが多いかと思います。

男性でもシニアプレーヤーの場合はこういう球を打つことも多々ありますよね。

しかし、一方でそういうショットを打ってみたいんだけども、どうやったら打てるかが分からないという方も多いのではないかと思います。

では、どうやってネットギリギリに落ちるドロップを打てるかですが、バドミントンの中で使うショットで他にもネットギリギリに落とすショットがありますよね。

2、3個あると思いますが、代表的なのがヘアピンではないでしょうか。

引用元:http://ur2.link/NrcQ

ヘアピンって、ネットギリギリに落とすには自分側に山を作りますよね?

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、この理論をドロップにも応用するという訳です。

つまりドロップを打つ際に少し上に向かって打つようにし、自分とネットの間のどこかで頂点に達し、そしてネットに向かって落ちていくように打てばネットギリギリに打つことが出来るわけです。

理論的には!笑

この時に使うのが先ほどお伝えした面感覚な訳ですね。

ちなみにですが、ギリギリに落とそうとしてネットに届かない場合どうすればいいかと言えば、面を少し前向きにすることで、飛距離を調整することが出来ます。

逆に長すぎる場合は、面を少し上向きにすればいいという訳ですね。

こういう感じで面感覚を使って、シャトルの軌道を調整することが出来ます。

これはもちろん、ドロップに限らず、ヘアピン、スマッシュのショートレシーブ、サイドハンド低い位置からのネットへのリプレースメントなどの時に応用することが出来ます。

どうですか、3秒で出来そうな気がしませんか?笑

面感覚を使ってカットのグリップの握り方(持ち方)と打ち方を解説してみる

フォアハンドのフォアカットのグリップの握り方(持ち方)と打ち方

さてさて、お次は面感覚を使ったカットの打ち方になります。

フォアカットもリバースカットも、面感覚の理論を応用してやれば、けっこう一瞬で打てるようになります。

考え方はものすごーくシンプルです。

例えばですが、真っすぐショットを打ちたい場合、スイングに対して面の向きってどうなってますか?

基本的には真っすぐですよね?

インパクトの瞬間の面の向きってこんな感じだと思います↓

(※面の向きが分かりやすいように敢えてウエスタングリップの握りの画像を載せていますのでご注意ください)

要は基本的にはまっすぐ向いてますよねってことです。

では、カットはどういうショットでしょうか?

(ここでいうカットはフォアハンドのカットのことを指しています。フォアハンドのカットにはフォアカットとリバースカットがあります。バックハンドのカットにもフォアカットとリバースカットがあります。ややこしくてすいません)

フォアハンドのフォアカットの場合、右利きであれば体の内側、つまり左方向に飛んでいきますよね。

ということは、面を左方向に向けてあげればフォアハンドのフォアカットが打てるということになります。

面の角度的に言えばこんな感じです↓


(右利き)


(左利き)

ここでお役立ち情報があるのですが、上の画像では、面の角度は床に対して垂直の状態から45度ぐらい回っている状態になります。

この場合、体正面の方向に対して、ぴったりではないかもしれませんが45度の方向にシャトルが飛んでいくと考えて頂いて大丈夫です。

そうなると、フォアハンドのクロスカットなんか本当に簡単に打ててしまいます。

フォアのリアコートから、体を正面に向けたままで、手首を45度ぐらいの角度にして打てばひょいひょいと打ててしまう訳ですね(フォア奥から対角線への角度が45度ぐらいなので)。

ストレートのフォアカットもとても簡単です。

バックのリアコートから体を対角線フォア前に向けたままで、手首をおおよそ45度ぐらいの角度にして打てば、これまた簡単に打ててしまいます。

ちなみに握り方についてですが、握り変えると相手にバレてしまいがちなので、打つ直前に手首をひねって角度を作ることを意識して打ちましょう。

ただ、最初の内は、早い段階から手首を作っておいて打つ打ち方で感覚を掴んでから、直前まで見せない打ち方にするといいかと思います。

フォアハンドのリバースカットのグリップの握り方(持ち方)と打ち方

フォアハンドリバースカットも考え方としてはフォアカットと同じです。

グリップの角度を作ることで、体とは違う方向に飛ばすという打ち方になります。

グリップの感じとしてはこんな感じです↓


(右利き)


(左利き)

床に対して垂直な状態から、おおよそ135度ぐらい回しています。

じゃあ体に対して135度の方向に飛んでいくの?と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、135度は見方を変えたら45度なので(135度は180度まで残り45度という意味で)、右利きであれば体の右方向45度ぐらいの角度に、左利きであれば体の左方向45度ぐらいの角度に飛んでいきます。

角度的に言えばコンチネンタルグリップと同じだと思うので、じゃあコンチネンタルグリップが打ちやすいかといえばそうではありません。

これはどういうことかというと、コンチネンタルグリップの最初の面のままで打つと手の甲側のバック面で打つことになるためです。

個人的には、イースタングリップかセミウエスタングリップ、あるいはウエスタングリップにした状態から手首を捻ってこの角度を作ると、上手い具合に切りやすいです。

ただ、スパッと切れなくてもいいやという場合はコンチネンタルグリップから、出来るだけこの角度に近いところまで、手首をおよそ180度捻って打つのでも問題ないかと思います(私は握り替えるのが面倒くさいのでそうやって打ってます)。

コンチネンタルグリップでリバースカットを打つ場合は、恐らく面をしっかりこの角度まで捻り切れないかなと思います(私が硬いだけか?w)。

また、ここまで解説してきたのはクロスのリバースカットの解説になります。

ストレートのリバースカットを打つ場合は、ほぼ手のひら(ラケット面)をネットと平行にした状態でスイングする打ち方になります。

クロスのリバースカットにしろ、ストレートのリバースカットにしろ、手のひら(ラケット面)の向きを微妙に調整することで、狙ったところに打つという形となります。

「面の角度」と「親指の位置」による握り方の実践 まとめ

以上が、「面の角度」と「親指の位置」による握り方の実践についての解説になります。

今までイースタングリップ、ウエスタングリップ、コンチネンタルグリップ、そしてフォアハンドやバックハンドについて漠然と捉えられていた方は、今回の記事で整理が付いたのではないでしょうか?

また、イースタングリップで打てずに、どうしてもウエスタングリップで打ってしまう場合、面感覚を使えば直すことが出来ることも解説させて頂きました。

もし宜しければ、今回お伝えした内容を早速取り入れて練習してみてもらえると嬉しいです。

何か分からないことなどありましたらいつでもコメント頂けましたら幸いです。

※グリップの握り方分類のまとめ記事はこちら↓

参考:グリップの握り方・上達完全マップ|グリップの握りをマスターするために

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